森林は私たちの排出した二酸化炭素を吸収し地球温暖化を防止するほか、空気や水をきれいにする、災害を防ぐなど、生活環境を守り豊かにしてくれている存在です。森林は伐って使ってまた植えるというサイクルを繰り返すことで循環利用できる資源であり、特に人工的に作られた森林は人の手を入れることで健全に保たれます。 県産米を食べることが地元農家の人たちへの支援や食料の安定供給につながるように、県産材を使うことは地域産業の活性化、安定した木材供給体制の確保、森林の保全、そして森林所有者への支援につながります。 木の持つあたたかみや心地よさは外材でも変わりませんが、地域の社会と環境を豊かにするために県産材を使うという選択肢を持っていただけると幸いです。

あらかじめ価格表示して販売している建売住宅などと違って、県産材を扱う設計事務所や工務店で建てる住宅は主に注文住宅ですので、いくらになるか想像がつかず、また、一般的に県産材は高いというイメージがありますので、とても手が出せない、敷居が高いと考える方は多いと思います。 実際に、県産材は外材に比べ流通量が少ないことから割高になることが多いですが、県産材を扱う工務店等は、原木から仕入れる、自社で製材するなど、価格を抑える取り組みをしている他、予算にあわせて他県産材や外材を併用する、節ありにしてグレードを変えるといった注文住宅ならではのきめ細やかな対応をしています。また、住宅の本体工事費に占める木材費の割合は10~20%と言われているように、住宅価格は県産材の使用の有無だけで決まるものではありません。 家を建てるにあたって少しでも地域の木を使いたいというお気持ちがあるのであれば、ぜひ一度、県産材の活用に実績のある建築士や工務店にご相談してみてはいかがでしょうか。

青森県木材利用推進協議会が平成23年から毎年「あおもり産木材地産地消ガイドブック」を発行しており、この中で、県産材住宅を建てた方が県産材にこだわった理由や住んだ後の感想などを紹介しています。本サイトや図書館で冊子を閲覧できますのでご覧ください。

リフォームでも土台や床、内装などに県産材を使える可能性があります。本サイトに掲載している「あおもり産木材活用建築コンテスト」のページで住宅リフォーム部門の受賞・応募作品を紹介しているほか、「あおもり産木材地産地消ガイドブック」にも事例が掲載されていますので、参考にしてください。